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ラテン音楽は体験型エンタテイメントだろうか?

昨日は久しぶりに休肝日にした。

休肝明けの今晩は何飲もうかと、今からちょっとワクワクしている。

ウイスキーのロックもいいけど、赤ワインもいいなぁ・・・

なんて、ああでもない、こうでもないと。




ラテン音楽といえば、南米の陽気な音楽を思い浮かべる人も多いだろう。

それは間違いではないが、アフリカからの奴隷貿易の中継点だったキューバから、北中米南米各地に奴隷と共に広まった、アフリカの主にバントゥー系民族の伝統音楽をベースとして、その貿易を行っていたスペインやポルトガルの大衆音楽や、労働先プランテーションの原住民の伝統音楽などと融合した音楽、とのことである。

あるラテン系ミュージシャンの受け売りであるが。

日本では不思議とブラジルの音楽は、ラテン系と見做されないことが多い。

中南米カリブ海諸国でスペイン語圏でないのは、ポルトガル圏のブラジルと英語圏のジャマイカである。

スペイン本国のフラメンコを含めて、スペイン語圏の音楽のみをラテン音楽と考えている日本人は多いようだ。

ブラジリアンミュージックは、サンバなど野外の行進やカーニバルの踊りを目的としたダウンビート(表拍子のグルーブ)のノリが多いが、スペイン語圏のキューバなどカリブ海諸国や中南米は、ルンバやマンボなど酒場で踊ることを前提とした、アップビート(裏拍子のグルーブ)のノリが多い、という違いがある。

日本において演奏する場所や楽しみ方の違い、演奏楽器の違いなどから生まれた区別かもしれないが、僕的には「ちょっとなぁ・・・」という感じだ。

また20世紀になって、主にニューヨークで中南米系の移民が商業音楽として確立した、洗練されて現代的なニューヨークラテンと呼ばれる音楽もあり、ラテン音楽は定義付けが不可能な多様化と混沌の文化を表現する、奥深く魅力的な音楽だ。

ただ、そのすべてに共通するのは、みんなで演奏し、みんなで歌い踊り楽しむ、体験型の音楽であることだ。



僕がアレンジャーとしてベーシックなリズムセクションを考える時、4リズムと言われるドラム、ベース、ギター、キーボードを先ず考える。

しかし、ラテン音楽ではベース、ギター、キーボードは共通でも、コンガ、ボンゴ、ティンバレスなどのパーカッショニスト3人以上必要だ。

サンバでも、パーカッションはスルード、カイシャ、パンデイロ、クイーカなど、これも3人以上必要であろう。

経済的に言えば、ドラム一つで出せるグルーブを、なぜ大人数で演奏しなければいけないかを考えてしまう。

実際、腕の良いドラマーであれば、マンボでもサンバでも、そのフィーリングとグルーブを表現することは可能だ。

可能であるが、しかし「なんちゃってラテン」になってしまう可能性はあるように思う。

ラテンフィーリングのジャズやポップスに聞こえてしまうかもしれない。




ラテン音楽の魅力は、一人でできることを分業してみんなで楽しむことだと思う。

大きいグルーブをコンガ、細かいグルーブをボンゴ、フィルインなどの変化をティンバレスなどに分業して、それぞれのグルーブの揺れが、心地よい人間くさいグルーブとなって人の心を揺さぶるのであろう。

また、リードボーカルがクラベスを叩いたり、ホーンセクションが吹いてない時にコーラスしたり踊ったり、クラシックやジャズの真剣勝負的な世界と違った「緩さ」も魅力だ。

演奏者はアンサンブルの役割をシェアすることで、頑張って演奏するのではなく、楽しんで演奏するわけだ。

時には自分のパートの役割を、他のパートの人に任せて休んだり楽したりすることも、一体感を持って演奏する上では必要なのかもしれない。

そして、オーディエンスは演奏中も、一緒に歌ったり、踊ったり、演奏者と一体となって音楽を楽しんでいる。

こういったラテン音楽を、生演奏ではなく録音するのも意味あることだ。

とりあえずのパーティーや酒場で騒ぐ時などに、生演奏の代わりとして再生されるからだ。




自己表現としての音楽は、その世界観の共感者が多ければ非常に意味あることだが、一つ間違えれば単なる承認要求の独りよがりで終わってしまう場合もある。

堅苦しく考えずに、先ずはみんなで演奏し、みんなで歌ったり踊ったりして、みんなで楽しみをシェアするエンタテイメントも、人生には必要かもしれない。

音楽をつい一生懸命に頑張ってしまう日本人には、こんな感じのいい意味での「緩さ」が、時には必要に思う。


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