前回書いた
「なんでミュージシャンなのか?(その4)」において、まるで「ディレクターの言うことを聞くな」的に受け取られかねない書き方をしてしまったので、その部分の補足説明をする。
多くのメーカーのディレクターは、アレンジの依頼の前に関係各所の意見を取りまとめて、オーダーをする。
その中でも優秀なディレクターは、取りまとめるだけではなく、ビジョンを示して関係各所を説得し、納得させて、創造性のある仕事をする。
もちろん、それが解っているならその指示に従えば良いわけだ。
そんなディレクターとの仕事なら、メールのやり取りだけでも充分対応できる。
問題は初対面の場合だ。
たとえば、歌手の師匠が作曲家で、尚且つ業界で影響力のある人だった場合、作曲家が主導権を持っている場合が多い。
それが初対面での打ち合わせで、作曲家の主導権がはっきり解ればよいが、それぞれが遠慮しあって、注意深く話を聞かないと解らない時もある。
そう、関係者が何度も仕事をしているチームならよいが、そうではない時は結構遠慮しあって、気を使いあって、なかなか本当のオーダーが解らない。
もっと危険なのは、初対面なのにメールのやり取りだけで打ち合わせ無しで仕事をすることだ。
そういう中でも仕事を成功させるには、注意深さと想像力が必要だ。
どんなに技術があって発想力があっても、それだけでは「今ある需要に応える能力」があるとは言えないわけだ。
- 関連記事
-
- http://deep4kotobuki.blog.fc2.com/tb.php/135-8d9579cd
トラックバック
コメントの投稿